束にしたマッチを擦る

date. 1999

はじめて繋いだときあったかいって思った
離したくないって思った

まだ覚えてる

飛び出した時も迎えにきてくれたその時も
君はずっと手を握ってくれていたのに

やけどしちゃったのかなあ
ずっとずっと君の温度を感じていたかっただけなのに

もうすぐ冬が来る

氷のような僕のこの手、この足、この体の
そこらじゅう毛布を幾重にも巻きつけて
少女の如くマッチを点そう

体温が同じになりますように
また恋ができますように


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