What I talk about when I talk about love.

date. 2007.12

電車で行けば約4時間程の物理的な距離。メイプルシロップをたっぷりかけた焼きたてのフレンチトーストも醒めてしまう時間だってことが、うまく甘ったるくなり得ないんだよな。日常的に他者に対して思いをやるには、時には、十分過ぎる距離ではあるけれどもね。

僕が君を抱きしめた時に、君が感じたという不安定さは、いままでに僕が過ごしてきた過去そのものだと思うんだ。つまり、僕自身。ないようであるような僕の中にある塊。それに対して生理的に嫌悪感を抱いてしまったのなら、もうどうしようもないけれど、嫌じゃなかったら、ちょっとでも光があるんなら、このまま、たいして気にしたことじゃないフリをしていてくれよ。一秒前の僕も一秒後の僕も、この瞬間の僕とは違うけど、その中で普遍に在るべき僕をわかっているからさ。恋人達が運命を感じる時に働く第六感という橋が、毎回にじいろにライトアップするように駈けていきたいんだ。

―以下、愛について語るときに我々の語ること/R.カーヴァーから引用

「いいとも」と僕は言った。
「食べてもいいし食べなくてもいい。あるいはこのまま酒を飲みつづけようか?僕は夕日に向かってまっすぐ進んでいけるよ」
「それどういうことなの、ハニー」とローラが訊いた。
「まったく文字通りの意味だよ、ハニー」と僕は言った。「このまま続けてやっていけるってことだよ。ただそれだけのこと」


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