夢の途中

date. 2008.1

最近夢を見る。それも過去の終わった恋の相手がでてくるのだ。僕は独りで逃げ回っている。口をきく事が泣いちゃうくらい悲しいことだとわかっていて、彼から逃げて回っている。どうしたことだろう。実際あの時、逃げないで、我慢出来る限り向かいあおうとしてたのに。無視されたのは僕のほうだ。何を言っても不快な顔をされたのは僕のほうだ。他に好きな人ができたの?と聞いたのは僕のほうだ。
いくつもの恋をした中で、愛されていた時このまま死んでもいいくらいの恋をしていたのに。でもたぶんそれは、真実の恋愛じゃなかったかもしれない。生きてこそそこに愛情というものが育っていくのかもしれない。二人で同じ方向を向いて、たとえ離れていても、同じ地点にたって歩んでいくのが愛情かもしれない。
だからたぶん僕はもう名前も思い出せない相手から逃げているんだと思う。今の自分にすこしプライドをもつことができはじめたこの頃だから、逃げまわっているんだろう。
でも目が覚めたとき、すごい消耗している。過ぎたことが思い出されて知らぬ間に泣いている。ああそうか、これは浄化の涙だろうか。それならいくらでも泣いておこう。過去のくるしい記憶を全て洗いながすように。角のある石をまるく削る波のように。


listprevnextHOME Copyright (C) Soupooh